舞台編『ヒーロー2』四日目。
四月稽古初日、ではなく稽古四日目です。
あくまで断続しているのではなく、連続しているということを甘く噛みしめた夜でした。
いつのまにか舞台に上がっていた人も、どこからともなく現れた登場人物も。
台詞やト書きが一連の紙面上に置かれているように、いつからか、どこからか、一つの切っ掛けに至るまでには、その切っ掛けに至るまでの物語があります。
数秒、数行、数歩……もしかするともっと昔なのかもしれない。
一つ一つの始まりを明らかにしていくことで、ようやく二人の登場人物が舞台に立ち上がりつつあります。
地続きだから缶も転がっていけるもので、削れた痕跡や付着した泥は確実に残っていく。
その事実を一つずつ見つめながら、内容は変わることなく在り続けること。
物語が後半に進むにつれ照らし出されるであろう、そんな彼らの硬質な佇まいを見ていきたい。
舞台編、四日目の稽古。
明日と明後日、そして明明後日もあります。

演出助手・杉本奈月
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