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客席編1108杉本奈月

Posted by 缶の階 on 08.2014 稽古日誌 0 comments 0 trackback
一日空けて、客席編のお稽古です。
桃山台の床暖房がだんだんと心地よくなってきました。

今日は何だか、具体的な言葉が飛び交う稽古場風景でした。ついに久野さんが台本の読解に着手したのです。スタッフ陣も、世界を限定していく作業を水面下で進めています。
具体的な言葉は、その言葉の意味や内容を限定していくように「口にする」ので、やはり窮屈に感じるところはあります。ですが、本当に限定されているのは口にした方であって、決して口にされた方ではないはずです。だから、私たちがそこで立ち尽くすことはありません。確かに床暖房は暖かい、けれども。
見ている風景が違う人たちが、同じ床の上に同じように足を着けることはかなわない。そして、見ている風景が違う彼らが、同じ床の上に同じように足を着けられるわけがない。言葉はあくまで土台。そこからどこへ足を伸ばすのか、或いは飛び上がるのか、果ては掘り下がるのか…してはいけないこと以外なら何をしたっていい。数え切れないほどの「してもいい可能性」を試し試される、そういう稽古場です。

そういう稽古場で。
今日は珍しく片桐さんが苦しんでおられました。具体的な久野さんの言葉に「私はここで考えるんです」と頭の上に手をかざして。なるほど、答えは外にあるのか…そして、数え切れないほどに。片桐さんが違う可能性を提示するたびに、七井さんの演技も見違えるように違ってくる。二人芝居ではなく三人以上の芝居だったら…と想像するとぞくぞくしますね。
ですが、客席編『椅子に座る女/椅子を並べる男』二人芝居でありながら登場人物は二人ではありません。悪しからず、お楽しみに。

明日も客席編のお稽古です。
そのうち雲やつちのこを掴むのだろうな…と、彼らのいる稽古場に思い馳せながら。
いち演出助手が見た風景でした。
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